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by 1193ru
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ユナイテッド93

2001年9月11日から5年。
たった5年であの「9.11」を映像化してしまうポール・グリーングラス監督とそこに集ったパワーに脱帽した。
社会に大きな影響を与えた事件の映画化は国内外を問わず今までも多くあったが、たった5年で同時多発テロを描いたその力量に驚愕した。

「ユナイテッド93」を、先週、小雨まじりの夜に観てきた。
始まりから終わりまで、全身の震えが止まらなかった。
この映画を観る者全員が、事の顛末を知っている。
もちろん、私もその一人。
にも関わらず、最初から最後まで、からだだけではなく精神までも揺さぶり続けた作品だ。

たくさんの遺族や「9.11」に遭遇した経験者の協力が、この映画を、「再び」というか「より」と言ったらよいのか、観る者の記憶に「9.11」を強烈に刻み込んだに違いない。
テロップの「Thanks to」の後に連なる名前は遺族のものだろうと思う。
たくさんの遺族が、犠牲者である家族の魂を引き継ぎそれぞれの役者に伝えたのではないだろうか。それ程、(多くは無名の)役者たちの演技はすばらしい。
驚いたのは、当時の管制官や軍関係者がそのまま「9.11」当日の自分自身を演じていることだ。
残念ながらパンフレットが作品に比べ物足りない作りのため、連邦航空局のベン・スライニー以外はよくわからないが、テロップの何人かに「as himself」のクレジットがあった。事件が事件だけに、とても衝撃的に私には思えた。

たくさんの人にぜひ観て欲しい作品だ、と思う反面、手放しにそう言えないと思う自分もいる。
真実が重い。
その真実に出来る限り近づこうと努力することは、激痛を伴いことだろう。
その痛みや重さが、観る者にザクザクと突き刺さって来る。
肉体的な痛みではなく、精神が痛い。
その痛みから、何かを受け取る人もいれば、辛い人もいるだろう。

見終わった後、ズタズタになりながらも熱く激しいモノが全身にこみ上げる自分がいた。
観客が立ち去った上映室で、マグマのようにこみ上げるモノを感じながら、真っ白なスクリーンをしばらく見つめた。

もっと考えたい−そう強く思った。
世界のことを。
日本のことを。

もっとしっかりと考え、たくさんの人と語り合いたい。
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by 1193ru | 2006-09-18 21:05 | MOVIE