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by 1193ru
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最終稿

半年間、連載させていただいた河北新報朝刊のエッセイ「かれいどすこーぷ」。
今日、ようやく最終回となりました。
お読みいただいたみなさま、お世話になりました。
以下、最終稿をよろしければご覧ください。

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指先から命を見つめる

旅先で出会ったある人が、立てた右の手のひらを左手で隠しながら話してくれました。
「ご覧なさい。今見えている五本の指はそれぞれ独立している。でもね…」
 左手を外し彼は続けました。
「指はつながっているだろ。社会で起きていることは一見バラバラに見えるけれど、根っこはひとつなのですよ」
 私がホームレス自立支援雑誌「ビッグイシュー」の応援を始めた元々のきっかけをたどると、児童虐待の問題に関心を持った十年前までさかのぼります。児童虐待を新聞で目にし、どうして虐待が起きるのか、虐待をする親の背後に何があるのかが気になりました。そんな中で、「ハーティ仙台」と出会います。DV被害にあった女性の支援活動をそこで始めたわけです。DVとは、夫やパートナーなど親しい男性からの女性への暴力のことです。
 「ハーティ仙台」での活動の延長線上に見えてきたのが、女性ホームレスの問題でした。彼女たちが路上に出る原因の多くがDVだったのです。
 ホームレス支援者として現場に出てみたところ、次に見えてきたのが、ホームレスの自立問題です。住居と仕事を得るためにどんな手段があるのか…。そのひとつとして知ったのが「ビッグイシュー」だったのです。
 児童虐待の問題から始まり、周り回ってホームレス問題へ。それだけではありません。不登校、いじめ、ニートの増加。一見するとどこから考えたらいいのかわからなくなるようなバラバラな問題。しかし、そんな時こそ、原点に立ち返り根っこに何があるのかを考えます。すると、それがどれもいのちに関わる問題だと気づくのです。
 現場で、当事者と向き合いながら問題の解決をさぐることは、指先から手のひらであるいのちを見つめる作業です。今いのちが悲鳴をあげています。私は、そんないのちたちに寄り添いたいと思うのです。
 旅先で出会った人にそのことを話すと、彼は「それがあなたの」と言い、手のひらに続きを書きました。−使命。
-------------------(ここまで)--------

原稿を書いていて思いました。
「使命」って、一見なんだか大袈裟で格好つけた言葉に響くのですが、「命を使う」ということなんだな・・・・と。
命の使い道は人それぞれ。
今の私には、ビッグイシューやハーティ仙台、離婚ホットラインあたりの活動が、きっと「使命」なのでしょう。

ちなみに、「旅先で出会った人」とは、以前ブログでご紹介した那須で出会った方のことです。

半年間、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。
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by 1193ru | 2006-06-20 23:59 | ビッグイシュー