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by 1193ru
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ビッグイシュー一周年

仙台でビッグイシューの販売を開始して、10ヶ月となりました。
今朝の河北新報にて、以下のエッセーを掲載させていただきましたので、恥ずかしながら転載します。
よろしければご覧ください。
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 昨年夏から仙台市内数カ所で、雑誌を片手に笑顔で立つ男性の姿を見かけるようになりました。
 彼らはホームレス。
 ホームレス自立支援雑誌『ビッグイシュー』を仙台で販売して十ヶ月が過ぎようとしています。
 仙台でベンダー(販売員)登録した人は今までに十五名。そのうち七名は今も販売活動を続けています。
 辞めた八名の詳細は−。市の自立支援施設や支援団体の施設に入所し、就職を目指した人が四名。販売の仕事が合わず別の道を模索した人二名。病気療養一名。そして残りの一名は亡くなりました。
 お客様や支援者と路上で出会い、そこからそれぞれの道を切り開き進んで行ったベンダーたちの姿は、私たち仙台ビッグイシューソサイエティ(『ビッグイシュー』を応援する市民団体)のメンバーに大きな感動と驚きを与え続けています。
 あるベンダーは、表情が明るく輝き、身なりはホームレスとは思えないほど清潔になりました。たくさんの人とふれあう日々が、再び生きる喜びを彼に与えたからでしょう。
 あるベンダーは、以前は人目につかないように道の端を歩いていました。今では堂々と胸を張って歩くようになりました。仕事が彼に自信を取り戻させたのです。
 今、仙台ビッグイシューソサイエティではベンダーとともに、この十ヶ月間応援してくださった方々へ感謝の気持ちをこめて、あるイベントを企画しています。それは、六月十五日の夜、仙台市福祉プラザで『ビッグイシュー日本版』編集長・水越洋子さんを迎え、これまでのあゆみとこれからについて語り合うというものです。
 「路上に立ち雑誌を販売することで、自分と自分を取り巻く環境がこれほどまでに変化するとは一年前には想像もつかなかった」。ベンダーたちは口をそろえて言います。
 彼らの驚きと感謝の気持ちを多くの方にぜひお伝えしたい。そんな思いで今、準備に取りかかっています。
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by 1193ru | 2006-05-23 17:07 | ビッグイシュー