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河北新報の掲載文

月に一回、河北新報に掲載させていただいているエッセーを読みたいけれど読めない!という連絡が関東方面から入りましたので、お恥ずかしながら転記します。
ご覧いただければうれしいです。

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3月28日河北新報朝刊付/路上でつかんだ生きがい

 「朝起きてよぉ、行く場所があって、やることがある。
その上そこには出会いがある。オレって幸せもんだぁ」。
この言葉は、ホームレス自立支援雑誌「ビッグイシュー」
の販売員Mさんが語ったものです。

 さまざまな事情で家庭や仕事から離れた路上生活者が、
再び社会とつながるには、住居や仕事を得るだけではなく、
精神面でも必要なものがあります。そのひとつが生きがいです。

 私たちが生きる上で必要な生きがいを、ある人は家庭に、
ある人は仕事や市民活動などに見いだすでしょう。

 Mさんは寒さ厳しい二月のある日、急逝しました。彼の
生きがいは、ビッグイシューの販売員という仕事でした。

 販売収入があることによる生活の安定、仕事を通しての
仲間やお客さまとの出会い。一度すべてを失って路上に出
たMさんだからこそ、そのどれもに感謝をしながら、来る
日も来る日も仙台市青葉区一番町四丁目の買い物公園の1
41ビル前で、ビッグイシューを販売していました。

 先月、私たち「仙台ビッグイシューソサイエティ」(ビ
ッグイシューをサポートする市民組織)では、Mさんをし
のぶ会を開きました。

 Mさんは、販売員の仕事を得て、同じことの繰り返しに
見える毎日が生き生きと充実したものになったと、よく話
してくれました。今まで以上に周囲への感謝や思いやりが
芽生え、幸せな気持ちでいっぱいだとも語っていました。
そんなMさんの気づきをメンバーで共有した夜でした。

 行く場所・すること・人との出会い。この三つがあれば
多少のことは乗り越えられると、独り暮らしの老人が話し
てくれたことを思い出します。

 周囲を見渡してみると、生きがいを見いだすことが難し
い社会になってきているように感じます。Mさんをはじめ
当事者の方々とのかかわりの中で、本来、当たり前にある
べき生きがいを得ることの大切さをあらためて感じています。

(仙台市、「仙台ビッグイシューソサイエティ」ディレク
ター 門間尚子)
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by 1193ru | 2006-04-03 17:47 | ビッグイシュー