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by 1193ru
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大切なことはいつもほんのちょっとの時間の中に・・・

昨晩やっと会うことのできた当事者の方と、朝からデートしました。
デート、と言っても、区役所のロビーで病院に行く前に30分程、話をしただけですが・・・。

最初は警戒した風でした。
どうしたのかな。
いつもと全く違う様子が、気になりました。
病院のことは昨晩話し合ったし、その上で行くことになっているし・・・・。
そう考えつつ、会話をぽつり、ぽつり交わしました。

「いろんな人が通るからさ、本当に気を使うんだ。いい人ばっかりじゃないからね。仙台はいい人が多いってよく聞くけど、そうでもねぇ。だから始終、気をつけてるんだ。だって道路でやってるんだもの。みんなが通るところだから、邪魔になんねぇようにって、うんと気を使ってるんだよ。コレでもさぁ(笑)そうしたらね、なんだかうんと疲れて来たんだよ。自分はマイペースに販売していたはずなのに、売上が気になったり、通る人がビッグイシューや自分たち販売員のことをどう思っているのかな、なんて考えちゃったりしてね。いやいや、自分でもまいったね。どうしちゃったんだろうね、自分」

「前の仕事は11年間も働いたんだ。そのひとつ前の仕事で大けがしてね、体が使い物にならなくなっちゃって。そんな自分を引き受けてくれた社長に恩返ししたかったから。でもさ、その仕事は人の移り変わりが激しくてね。2年とみんなもたないの。11年もいた自分は、尋常じゃなかったのかな。それでもさ、やっぱりこんな自分を引き受けてくれたことがうれしくてね、頑張ったさぁ〜。でもよ、不景気になっちゃって・・・。しかたないよね。わかってるんだ。そういうことは。だから、ビッグイシュー、うんと頑張りたいんだよ。楽しいし、仕事があるのがうれしいんだよ」

「出身はね、宮城じゃないよ。もっと寒いところ。そこはさ、仙台と違って人の出入りがあんまりない田舎だから、みんな顔見知りさ。人の気持ちがあったかいところでね。どうしてそこから出ちゃったんだろうね、自分。仕事だったから仕方なかったんだね。でも、恋しいね。そこに帰っても知っている人はもう誰もいないかもしんない。でもさ、帰りたくなるんだ。自分はお母さんを早く亡くしたせいかな。なんだか田舎がとっても恋しいんだ」

そんな話をしていたら、
「今日はいったい何をするの?」
やっと、やっと一番気にかかっていただろうことを口にしてくれました。
「今日はさ、大事になる前にきちんと病院に行って診察してもらうんだよ。一人の時にお腹が痛くなって心細かったでしょう?私もうんと心配してたんだよ。みんなもそうだよ。だから、しっかり観てもらおう。それでどうして痛いのか、どうしたら治るのか、お医者さんとしつかり相談しよう。必要ならお薬ももらおうよ。一人じゃないから、心配しないでね」
やっと、笑顔が戻りました。
やっと、いつものMさんの表情に戻りました。

いつもそうですが、ゆっくり、本当にゆっくり、当事者の方のペースに合わせて話を聞いて、話して、理解して、一緒に考えて・・・・。
とても大切なことです。

ちょっとでいい。
大切な時間は、ほんのちょっとでも十分。
誰かが自分に真剣に向き合ってくれる時間が、人生の中で、ほんのちょっとでもあれば、本当に幸せ。
それは路上生活者だけの話ではありません。
誰もがそうだと思うのです。
私も、あなたも、さっき街ですれ違った人も、地下鉄で隣りになった人も・・・・みんな。
年齢だとか、性別だとか、社会的地位だとか・・・そんなことに関わらず。

NPOの活動が、私にそれを教えてくれました。

Mさんは、その後一人で病院に行きました。
夕方入った連絡では、検査が来週までかかるとか。
結果は再来週になってしまいそうです。

門間@Walk On(U2) 拝
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by 1193ru | 2005-09-22 23:00 | ビッグイシュー