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by 1193ru
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嗜好品の重要さ

あちこちで仮設住宅の建設が進み、避難所から移り住む方たちが増えています。
夕方うかがった仮設住宅は、まるでドラマ「JIN-仁」に出てくる長屋のよう。
日が明るいうちは、住宅と住宅の間の細い路地は人の出入りも多く、
また、子どもたちも遊びに興じているため、活気がありました。
ひとつ、ふたつ、みっつと、仮設住宅に灯りがともり、
仮設住宅の上にぽっかりと月が姿を現した今晩。
6月3日には解散となる避難所にうかがいました。

ロビーの暗がり。
お湯の入ったポットが数台並んでいました。
女子高生が、ペットボトルにお湯を入れています。
「今日はちょっと寒いからホットを飲もうと思って」と、お湯をペットボトルに入れていたのです。
震災がなければ、今頃、温かいお茶やコーヒー、ココア、紅茶…を誰に気兼ねすることなく好きな時間に好きな場所で飲んでいたでしょうに。
持参した女子高生向けの支援物品を渡すと
「超カワイイ!」と喜んでくれました。
「セブンティーン読みたかった!!」とも。
我慢していたのでしょうね。
カワイイポーチに入った生理用品を見るなり
「助かる~」とのこと。
また、シュシュやハンドミラー、デコグッズもとっても喜んでくれました。
彼女たち、何度も何度も「すみません」を連発してました。
避難所の方々のほとんどがそうです。
みんな「すみません」を連呼します。
悪いことなんて何ひとつしていないのに…
この2ヶ月間の生活がどれほど不便で苦労の絶えないものだったのか。
彼女たちの言動から、それが痛いほど伝わってきました。
男子には、ジャンプコミックスを届けました。
「バクマン」や「リボーン」等の人気のコミックスを単行本でお届けしました。

避難所は、行政が考えているような物資は行き渡っていると言えば行きわたっていると言っても過言ではありません。
ただ、今、必要なのはそれぞれ個々人のライフスタイルに欠かせない物品です。
人によっては「嗜好品」と思われるものもありますが、
それぞれの暮らしから必要物品が異なるのは本来は当たり前です。
「眉毛がうすいから書かないと恥ずかしくて学校に行けないし、行かないし~」
という子には、アイブロー。
「毎日お風呂に入れないから、恥ずかしいし体臭が気になるから学校に行かない」
という子には、Ag+のふきとりシートやスプレーを。
ニーズは細分化しています。
当たり前のことなのに、みんなすごく気を遣い言い出せなかったことばかりではないでしょうか。

刻々とニーズが変わる支援方法と支援物品。
どこまでお届けできるのか。
仮設へ移った後にもお届けできるようにするには、どうしたらいいのか。
今後の検討事項がよりはっきりとしてきました。
by 1193ru | 2011-05-15 23:33 | 東日本大震災