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by 1193ru
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小説→ビッグイシュー→振り返り→色→小説(振り出しに戻る)

移動中に伊坂幸太郎さんの「ゴールデンスランバー」を読んでいたら、仙台のビッグイシュー・ベンダーさんが出てきました。
この本は2007年が初版。
仙台でビッグイシューを始めた頃の様子を、仙台が舞台の小説の中にきちんと描いてくれていたなんて…ありがとうございますっ!伊坂さんっ!

佐野章二さんを訪ね大阪の事務所へ行って仙台でビッグイシューをさせて欲しいとお願いし、帰仙と同時に仙台のホームレス支援団体へ声掛けをして、ホームレスの方たちを誘って、たくさんのボランティアの方に協力してもらい、仙台放送をはじめとするメディアや関係機関が応援してくれて…あの頃の一連の出来事、そして今はそれぞれの道を歩んでいる元ベンダーさんたち、亡くなったベンダーのMさん、全国のビッグイシュー応援団の方…伊坂さんの文章を読んでいたら、その当時のことがハイスピードで映像化され脳裏を駆け巡り、ほろほろと涙がこぼれ出ちゃったのです。

ビッグイシューやせんだいCARES、VOICE OF NPO PROJECT、高橋邦典写真展、新聞紙面の連載エッセイ…etc。
仙台ではここ8年くらいの間に、本当にいろんなことをしたように思います。
どれもこれもたくさんの方のお力添えがあったからこそ、実現できたものばかり。
ありがたいことです。
幸せなことです。
おかげ様で、いろいろな経験をさせていただきました。

そう、本当にいろーんな経験をね(笑)

しなくてもいいような経験もしちゃったりして(笑)

もしかしたらビッグイシューの描写を引き金に、この「いろーんな経験」「しなくてもいいような経験」と「ゴールデンスランバー」の主人公に降りかかる出来事がどこかでリンクしたのかもしれません。

それでの涙?

いやいや。
そこまでのセンチメンタリズムは持ち合わせていないはずだから、やっぱり純粋にビッグイシューのことでグッときちゃったのだろうな。

「ゴールデンスランバー」。
映画を観る前にと思って読んでいるけど、すごくおもしろい。
伊坂さんは聡明でしなやかな感性をお持ちなのだろうな。

私が伊坂さんの本を読み始めたきっかけは、仙台の某ファミレスやカフェで小説を書く伊坂さんをよくお見かけするようになったから。
もう何年前のことかな。
偶然が何度も重なって、もうしょっちゅうお見かけしていた時期があって、それ以来の愛読なのです。

読み始めて気がついたのは、伊坂さんの文章には「色」があるということ。
これはもう私の非常に個人的な感覚の話なのだけど、小さい頃から、すばらしい文章・著書・作品に出合うと、行間から漂う「色」を感じるのです。
たとえば、泉鏡花は深いダークグリーン。
三島由紀夫を鈍く光る黒金。
大江健三郎は少し眩しげな白黄。
川端康成は地味なオレンジブラック。
同じように、伊坂さんにも感じる「色」があるのです。
伊坂さんは、灰青。ペイルブルーにグレーがまじったような。
「あるキング」も「SOSの猿」も。
作品が違っても、行間から立ち上がる「色」はいつも灰青。

東照宮から宮町を抜け、花京院、仙台駅へ。
東北大の川内キャンパスと広瀬川。
ここら辺りにも、伊坂さんの作品の行間から立ち上がる灰青が息をひそめた生物のように佇んでいる―そんなことを感じてしまう。

「ゴールデンスランバー」は、あまりにも面白く、はやる気持ちを抑えに抑えゆっくりと読んでいる。
面白いからこそ早く先を読みたい気持ち。
面白いからこそこの楽しみを一分一秒でも長く味わいたい気持ち。
二つの気持ちが絶えずぶつかりあっている。

あぁ、もう我慢できなくなってきた。
続きを読まねば。

それでは、みなさままた明日☆
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by 1193ru | 2010-02-01 22:25 | モロモロ