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by 1193ru
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「親切」の偽装

小学生の子どもたちの会話。

A「○○ちゃんが、あんたのこと嫌な奴だって言ってたよー」
B「えーっ!」
A「私は、あんたと親友だからそうは思わないんだけど、○○ちゃんはそう言うんだよねー」
B「どうして○○ちゃんはそんなことを言うのかな?○○ちゃん、私の何が嫌だって言っているの?」
A「えー、そんなのよくわかんないよー。だって私○○ちゃんじゃないもの」

Bちゃんは、モヤモヤした嫌な気持ちになりました。
Aちゃんは、Bちゃんに伝えてよかったと思いました。

Aちゃんは、「親友」だから伝えて当たり前という気持ちでしょうし、伝えることを親切なことと思ってしまっているかもしれません。
でも、伝えられたBちゃんはどうなのでしょう。
もやもやとした嫌な感じでいっぱいになったのは無理ありません。
「親友」だからと言って、外野からの誹謗中傷(大げさだけど)を伝えるということは、「私はそう思わないんだけど」と言っていても「実は私もそう思ってんだよねー」と伝えることになっているからです。
この手の会話には、「親友」とか「親切」という言葉を借りた嫌なトリックがあります。

この話、小学生に限ったことではありません。
大人の世界でもしょっちゅうあります。
こういう話を聞く度に、Aちゃんのような言動をする人に腹が立ってしまいます。
例えば、最近聞いたこの話もトリックは一緒です。
大人Bさんは結構踏み込んで核心に迫ろうとしましたが、やっぱり傷つきはBちゃんと一緒です。

大人A「○○さんが、あなたのことを冷たいって言ってるんですよー。私は、そういう人ではないって言ったんですけどね。私はあなたと親しいし仲間だと思っていますから、そうじゃないって言ったんですけどねー」
大人B「えっ!!そうなんですか。そんなことを言っているんですか?そんな風に○○さんに対応したことはないんだけどなぁ。私のどこが冷たいと言っているんですか?」
大人A「声だそうです」
大人B「えっ?声?・・・声って言われても、直しようがないんだけど。別に何か理由があるのかなぁ。ところでAさん、こういう話を私にしたら私が傷ついたりショックを受けることはわかってますよね。それでもこの話をしたということは、何かお考えがあるのですか?それを聞かせてくれませんか?」
大人A「それはあなたが考えることでしょう。私は知りません」

Aちゃんも大人Aさんも、Bちゃんや大人Bさんを「親友」や「仲間」と本当に思っているのであれば、○○さんにしっかり伝えてその場で自分の親友や仲間に対する誤解を解くべきでこの話は○○さんとの間だけにとどめるのが賢明だと思います。
ひいてはそれが親友や仲間への思いやりというかマナーのように思うのですが、この2人はどうも考えが違うようです。

しかも大人AさんはAちゃんよりも困ったちゃんかもしれません。
この話題を出しておいて、最後に「それはあなたが考えることでしょう。私は知りません」と突き放す。これはもう「仲間」ではないと表明しちゃっているようなものです。大人Aさんったら、よっぽど昔年の恨みつらみがあったのでしょうか。完全に大人Bさんの息の根を止めちゃってます。

相談対応をしているとこういう人間関係の相談が後を絶ちません。
もちろん、プライベートでもこういうことが身近にポコポコと出て来ます。
いろんな考え方があって当たり前なのだけど、親しさを楯に別の人の言動を使って相手をグサリとやっちゃうのはホントたちが悪いなと思うのです。

今週末、セクハラとパワハラの講演をしてきます。
その準備をしていたら、東北大学の沼崎一郎さんの「セクハラやパワハラは『親切』『指導』等を称して行われることが多い」というお話を思い出しました。
セクハラ/パワハラだけでなく、人間関係のトラブルには「親切」を偽装したもののなんと多いことかとがっかりしてしまいます。

こういうケースに対してアサーティブでなんとか打開できないのかと、あーだこーだと頭を悩ます今日この頃です。
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by 1193ru | 2008-11-02 12:15 | アサーティブ